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記憶喪失物語。#22

ーーーー全く、本当におもしれー女だ。






『今日は、ず~っと一緒にいようぜ‥‥‥?』


そう言った俺の言葉に赤面して、しばらく固まっていた牧野。


『お、おい。お前、大丈夫かよ。』


あまりにも動かない牧野を心配して、俺は声をかけた。


『‥‥‥‥。』

『‥‥‥‥。』


聞こえていないのか、牧野はまだ動かない。

いつもと違って大人しい牧野。

固まったままでっけえ瞳見開いて、思考がどっか遠くに飛んじまってる。


「‥‥‥そんなに目ぇ開けてたら、干からびるぞ?」


「‥‥‥‥。」


やっぱり返事は無い。


‥‥‥どうしたら動くんだ?コイツは?





ーーーそうだ。





「仕方ねえな‥‥‥。」


ボソッとそう呟くも、胸が躍っちまってた。






でも、ここじゃ何かと落ち着けねえ。

ぼ~~~っとしたままの牧野をとりあえず、呼んでおいた車に突っ込んだ。

ほとんど意識がないのをいいことに、座席に背中を預けた俺の膝の上に座らせる。

俺の足を挟む様にして正面に座る牧野。

ちょこんと座ってる様子が可愛くて、我慢できなくなって腰を引き寄せてキスを1つ落とす。


゛チュッ゛


一瞬だけ触れさせた唇。

直ぐに離して顔を覗き込む。







「‥‥‥やっと、起きたか?」


牧野はやっと意識が戻ってきたのか、目をぱちくりさせている。


「あれ‥‥‥?あたしさっきまで学校に‥‥‥?」


ーーーーやっぱり意識なかったのか。


アブねー奴。


「学校は、早退だ。」


「『早退だ。』じゃないっ!」

「アンタはあたしのお父さんかっ!」

「全くもう、勝手になにしてんのよ‥‥‥。」

ハアァ~~~っと、ため息をついたつくし。

「いーじゃねーか。校長に言ったら、喜んでお前差し出したぞ。」

「あたしをモノ扱いしてんじゃないわよっ!」


ーーーーっつーか、校長容認のサボリって‥‥‥。


それでいいのか、名門英徳!?


ーーーー頭が痛くなって来た。


「‥‥‥‥‥で?今からどこ行くのよ?」

そうこうしている間も車はどこかに向かってる。

「‥‥‥‥記者会見。」

「‥‥‥‥はぁぁ?」

「俺だって、本当は今すぐ二人っきりになりてーけどよ。」


「これしねぇと姉貴が、お前は渡さねえって言うから‥‥‥。」


ーーーーはい?


「どどどど、道明寺さん?」

「何だ。」

「全く、話がみえないんですけど?」

「‥‥‥まぁ、そう言うな。俺だって嫌だけどよ。」

「これが終われば二人で居られるから。ちょっとの我慢だ。な?」

「な?って‥‥‥‥。」

こんな時に限ってイケメンスマイルを発射させないで頂きたい。

言いたいことは沢山あるのに、その笑顔に見惚れてしまって何が言いたかったのか忘れてしまった。


「‥‥‥‥しゃーねーな。そんなに我慢できねーのか、お前。」


黙ってたあたしに何を勘違いしたのか、道明寺が迫ってくる。

「んじゃ、ちょっとだけな‥‥‥?」

「ち‥‥‥!違うっ!こっち来んな!バカっ!」

「ってゆーか‥‥‥!あれ!?あたしなんでアンタの膝の上に居るの!?」

「お前が、無意識に俺の膝の上に乗ってきたんだよ‥‥。」


ーーーー嘘だけど。


「んな訳ないでしょっ!」





「‥‥‥お前、ちょっと黙ってろ。」


唇と唇の間が約1センチのところで囁かれた。


そっと、触れた道明寺の唇は相変わらず優しくて‥‥‥


腰に回っていた手がグッと引き寄せられて、道明寺とあたしの間の隙間は 1ミリもなくなる。


優しいキスで、力が抜けきったあたしの身体。


そのうち、唇を割って道明寺の舌が入り込んで来た。


「‥‥‥‥んぅっ!!」


はじめての感触にどうしたら良いのかわからない。

抵抗しようにも、力が抜けた身体じゃ役立たずだ。

頭の中はパニックで、制服のタイを解かれたことにも気付けなかった。


「はぁ‥‥‥っ!」


激しいキスに翻弄されまくったあたしは、やっと離して貰えた唇で空気を貪った。


息を落ち着かせていると、ブラウスのボタンに手がかけられる。


「ちょっ‥‥‥!」


焦ったあたしは、道明寺の腕を退かそうと必死に押しやる。

でも、そんなことではびくともしない道明寺。

きっとあたしは顔が真っ青になっていたと思う。




「‥‥‥んーなビビんな。こんなトコでとって喰わねーよ」

「じゃあ、この手っ!」

「退けなさいよっ!」

「‥‥‥まぁ、待て。」

「きゃ‥‥っ!」

言うなり、少しだけはだけたブラウスの襟部分をガバッと開かれた。

少し見えてしまった下着が恥ずかしくて、慌てて隠そうとしたけど、それも道明寺の手に遮られた。


「‥‥‥‥‥すぐ、終わる。」


首筋に道明寺の顔が埋まる。

そこをキツく吸われて、熱いんだか痛いんだか自分でもよくわかんなかった。

首筋からやっと離れたと思ったら、下に降りてきて、鎖骨あたりを舐められた。

「ひゃ‥‥っ!」

「こ、こらっ、道明寺!やめなさいっ!」

「ん。もーちょい。」

「だめっ!」

「‥‥‥んだよ、ケチ。」

「しょーがねーから、これで終わりにしといてやる。」

「ケチってあんたねっ‥‥‥!」



仕上げと言わんばかりに、胸の始まる辺りもゆっくり舐められて、最後にキツく吸われた。




******





「これは‥‥‥今夜の余興に過ぎないからな?」

ようやくドキドキしてうるさかった心臓が落ちついた頃、道明寺が言った。

脱がせたブラウスを元通り、第一ボタンまで締めてリボンのタイもキチンと結んでくれた‥‥‥のはいいんだけど。


‥‥‥‥パコーーーーン!!!!


「なっにっがっ余興よっ!!」

「信じらんない!何を勝手に始めて終わらせてんのよっ!!」

当たり前みたいな顔してる道明寺をとりあえずグーで殴っておいた。

「‥‥ってえ~~~!何しやがる!この凶暴女!!」

「当然の制裁よっ!!」





あたしたちがギャアギャア喚いてる間に目的地に到着したようで、運転席から内線で声をかけられた。



「到着したってよ。」

「あ~ハイハイ。」


運転手が開けるのも待たずに、自分でドアを開けてさっさと降りていった牧野。


「何してんの、早く!」


早く来いと俺に手招きする。


「‥‥‥落ち着きのない女め。」

「‥‥‥なんか言った?」

「別に。」

「そ?」


ーーーーまっ、取り合えずこれさえ終われば‥‥‥。


自然と頬が緩むのを感じたが。

(‥‥‥いっけね。こんなこと考えてるって牧野にバレたら殺されるかも。)

慌てて口元を引き締めた。



******




‥‥‥‥道明寺が、気持ち悪い。


さっきからにやにやしたと思えば、いきなりムスッとしたり。

そういえば、結局授業サボっちゃったな‥‥‥。(校長容認だけど。)








ーーーーでも、今はそれどころではないか‥‥‥。



「‥‥‥ねえ、ここで何するの?」

「‥‥‥記者会見っつったろ。」



リムジンから降りた場所は、だだっ広い広大な土地だった。



「だから、なんの記者会見なのよ!」

「‥‥‥‥それは俺も知らねえ。」

「あっ、あんた、知らないでこんなとこまでのこのこ来たの!?」

「それはお前も一緒だろ。」

「そっ、それはそうだけど‥‥‥!」

「まあ、慌てんな。なるようになるだろ。」

「なるようになるって‥‥‥。」




「お。ほら、次の便だってよ。急げ!」


駆け足になった道明寺につられて思わずあたしも走り出した。


「えっ!まさか乗るの??コレに!?」

「あたりめーだ。」

「空港来て飛行機乗らないでどーすんだよ。」



ーーーーそう。あたしたちが降り立ったのは羽田空港。




ーーーー行き先は。












ーーーーNY行き。
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