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かくれんぼ。

息抜きの短編でーす。(^^ゞ R指定にしようかと思いましたが、珍しくエロなしです。笑

なので、いつもの忠告は入っていません。でも、ほんのちょっとエロテイスト‥‥??もう自分じゃよくわからん!!(^-^;

念のため、エロ全般受け付けない方は‥‥‥やめとく??(←聞くな。)

暇潰しにお付き合い頂けると嬉しいです。m(__)m




















ちゃんと、ご飯食べてるかな‥‥。










たまにしか鳴らない携帯。

二人の特注キングサイズベッド。

忙しい合間を縫って出掛けた、数少ない思い出が詰まった写真立て。

デカイ部屋の中のでかいクローゼットには、何人も入れるスペースがあって。

「ふっふっふ。あたし、ドラえもんみたい?」

会いたいけど会えない。

頭で理解は出来る。

仕方がない。

仕事漬けのあいつを見て、責める気になんて到底なれない。

でも、寂しいって気持ちはどうしようもなくって。

(これくらいは、許されるよね‥‥‥?)

あいつとあたしの寝室で。

大好きなあいつの香りに包まれたくって。

「こんなんしてるってバレたら、引かれるかな‥‥‥。」

ベッドのシーツをずるずると引き摺って。

「で、でも良いよねっ!」

「ほったらかしにしてるアイツが‥‥‥悪いんだもん。」

誰が聞くわけでもない言い訳を並べて。

いそいそと、クローゼットに向かった。


"キィ‥‥‥ッ"


「ふ、わぁ‥‥‥ッ!」



クローゼットを開けた瞬間、立ち籠める愛しい匂い。


まるであいつにギュッてされてる時みたいに、その香り一杯に包まれた。


嬉しい。


でも‥‥切ない。







こんなことする暇あったら、電話でも掛ければいいのに。


『あんたなんか居なくても、寂しくなんかないもん!』


あんな意地、張るんじゃなかった。


素直に寂しいって、言えばよかった。


このクローゼットにいると、まるであいつが傍に居るみたいに安心して。


ちょっとどきどきする。


アイツが居ないのにアイツの匂いがして。


余計に、寂しくなってきちゃった‥‥‥。






‥‥‥‥‥なにしてんだよ。あたしは。


「会いたい、なぁ‥‥‥。」



ーーーーシーツにくるまってポツリと呟いた。



今日はここで寝ようかな‥‥。幸い、この無駄に広いクローゼットは十分足を伸ばせるスペースがあるし。

うるさいアイツが居ないだけで、只でさえ広いこの空間が余計に静けさを増したようで‥‥‥。



あたしを、心細くさせる。



「あいたい‥‥‥ばか。」


ボソリと呟いた声は小さくて、まるで今のちっちゃいあたしみたいだな。なんて思った。

すると、閉めきったクローゼットの扉がガチャリと音たてて開いた。


「よう。」


ーーーー驚きで、声も出せない。



何で?


どうして?


来週まで出張で帰って来れないって、さっき電話で聞いたばかりだよ?

『悪ぃ‥‥‥まだ、帰れそうにねえ。』

『えっ!?いっ、いつになったら帰って来れるのよ!?』

『わかんねぇ‥‥下手すると、来週までかかっちまうかもしんねー。』

『来週ッ!?何でそんなに!?』

度々延長される出張にショック過ぎて。つい、声を張り上げてしまった。

『知らねーよ!俺が聞きたい位だッ!』

『‥‥‥‥ってか、さ。』

『お前‥‥ひょっとして、寂しいんじゃねえの?』

『!!』

電話越しにもわかる嬉しそうな声。

図星を当てられたあたしは、一気に顔が熱くなる。


ーーーーそれで。


『ああああ、あんたなんか居なくても、寂しくなんかないもん!』



ーーーーなんて、かわいくない事を言って‥‥‥一方的に電源を切ってしまった。


それが数時間前の出来事だったはずなのに。




「‥‥‥‥‥俺も。」

「??」

「会いたかった。」

「えっ!?なんで居るの?仕事は‥‥!」

「あとで話す。それより先に‥‥‥。」

「?」

「俺のクローゼットの隅っこで丸まって、一体何してんだ?」

にやっと意地悪気に歪んだ口角。

小学生がイタズラする。みたいな顔しやがって。

「!!!!」

「ち、違うっ!これはドラえもんを再現してみたくって‥‥!!」

「‥‥‥‥俺の居ねぇトコで可愛いことすんじゃねーよ。見れねーじゃんか。」

都合の悪いことは聞いてないふり。こいつのハタ迷惑な得意技のひとつだ。

「‥‥‥‥‥見なくていい。」

「可愛い。牧野。」

恥ずかしくて、恥ずかしくて‥‥‥そっぽを向いた。でも、そんな些細な抵抗はすぐに力技で戻されてしまう。



「ホラ。いつまでもかくれんぼしてねーで、こっち来い。」

「寂しい思いさせたぶん、今夜は嫌ってくらい、たっぷり愛してやるからよ‥‥‥。」


「‥‥‥‥‥。」


あたしの頬に添えられた、大きな手。

近づいて来た顔は、ゆっくりと瞼が臥せられて‥‥‥。











道明寺‥‥‥‥。






    あたしも、会いたかった。











心のなかで、ようやく素直になれた。








ーーーー素直なあたしは、いつも何処かに隠れちゃうのが得意だけど‥‥‥。








大好きなあんたの前では、恥ずかしくて、余計に出て行けないんだよ。









それでも‥‥この手を失うのが一番恐い臆病者だから。











はぐれてしまわないように、ずっと離さないでいてね。









              Fin
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