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ライオン #24


『司、またNYのスミスからのラブレターが届いてるぞ。』

『またかよ……。』

親父から手渡された手紙。

少々、ため息をつきながら封筒を専用のナイフで一気にあけた。

『…………。』

『スミスは、なんだって?』

『いつもと同じだよ。』

『ははっ、懲りないなあ。あの人も。』

『ほんとだぜ。あきらめ悪いったらねえよ。』

『そう言うな、お前を気に入ってくれてるんだろ。』

『だとしても、しつけえ。』

『はは、そうか。しつこいか。』

『せっかく4年も辛抱して、やっと日本に戻って来れたんだぜ? なにが悲しくてまたNYに戻らなきゃなんねーんだよ。』

『……待たせてる女の子も居るし?』

『う、うっせー! クソ親父!! なんで知ってんだ!』

『相変わらず馬鹿だなあ、司は。 あんな会見しておいて、むしろ日本で知らない人なんて居るのか?』

『あん時ゃ親父はNYだったろ!』

『そうだね。NYの病院のベッドで、衛星中継繋がせたパソコンで見たよ。』

『大人しく寝とけよ!』




ーーーー誰だって、気になるだろ。

暴れ回ってた司が、こんなにすんなりNYに来るなんて、当時は誰も信じられなかったんだから。

その話をしてたのは、ちょうど一年前。



「つくしちゃんは今回の大会に出るのか?」

「さぁ……知らね。」

「!?」

「知らないって、司お前、今回の結果次第ではって……。」

「ああ。言った。」

「じゃあ、向こうに行くのはほぼ決定か?」

「んなわけあるか。牧野を信じるって言っただろ?」

「参加しないで優勝するって、無謀にも程があるぞ? 無理じゃないか?」

「別に無謀でも、無理でもねーよ。」

「過去に、一人だけ居たろ?」

そう言わえれて、束 はある一人の人物を思い浮かべた。

「…………あぁ、そういえば居たな。」

「思いの外、離れてる4年間の内に牧野も変わってた。 だから、大丈
夫な気がすんだよ。」

「……フッ、お前らしい。」




ーーーー 勘を当てにする事に関して、司は外したことがない。

トップに立つ限り、どの仕事の場面でも最後には結局自分の判断に委ねられるのだ。

先立つ心配など、何の意味もない。

まだ若き後継者に、改めてそう教えられた気がした。




******



「クイーン オブ ジャパン?」




お昼休み、従業員食堂で昼食を取っているあたしの目の前に吾妻くんと長良くん、森本くんの3人が座った。


「えっ、牧野さん知らないの?」

「……てゆーか俺、牧野さんはてっきり出場するものだと思ってた。」

「な。過去の TOJ の準優勝者だし。」

「ブフーーーーッ!!」


サラリと落とされた爆弾発言に、あたしは飲んでいたお茶を思いっきり吹き出した。


「……はっ!?どどどど、何処でそれを!?」


吹き出したお茶を拭きながら、食って掛かる様に三人に詰め寄る。


「何処って……なぁ?」

「TVで生中継されてたの、知らない?」

「!!」


ーーーーそうでしたっ!


「ほほほほ、他には誰か知ってる人居るのっ!?」


忘れたい過去No.1……いや、あたしの頭のなかでは既に無かった事になっていた TOJ の懐かしい思いでを掘り起こされ、動揺しまくって更に三人に詰め寄った。


「ゲホッ! ま、牧野さん苦……っ!!」

「お、おいおいおい! 晃の首絞まってるって!!」

「落ちついて! 牧野さん!!」

「ハッ! ごめんッ!!」


あたしは無意識に吾妻くんの首襟を掴んでいたようで、慌ててパッと離すとゲホゴホ言いながらも、一命はとりとめたようだ。


「……じゃあ、同期のみんなは知ってたの?」

「うん。そうだね。」

「てゆーか、同期どころか社内全体知ってんじゃない?」

「ウソッ!?」


思ってもいなかった事態に、つくしは目を大きく見開いて驚いた。


「残念ながら、嘘じゃないよ。」

「だからこそ皆、牧野さんを推薦したんだけど。」

「…………推薦??」

ーーーー次から次へと到底理解出来ないような発言をされ、あたしの頭の中はショート寸前。

今にも現実逃避してしまいそうなあたしを現実に引き戻したのは、ザワザワとどよめく複数の人間の声だった。

『おい、あれって……。』

『ばか、アレとか言うなよ!』

『あの方は……!』

『どうしてここに?』

『まさか直々に指名されに来られたのか!?』

『そんな、だって今まで一度もその権利を施行されたことなんてなかったじゃない!』

従業員食堂の入り口に、ある人物が現れた。

最初は数人しか気付かなかったが、ヒソヒソと噂話をし始めた途端に社員達ほとんどの目が、その人物に注がれる事となった。

そして、いつの間にか食い入るように見入っていた社員の一人が言った言葉で辺りは静寂に包まれる。


『……だから、初めてその権利を使いに来たんだとしたら?』

『………………!!』

"ゴクリ。"

その言葉にハッとした幾人もの生唾を飲む音が聞こえた。

その注目の人物は周りの護衛といくつか会話をしキョロキョロと全体を見渡した後、目的を見つけると障害物を避けながら一直線に向かって行く。

従業員食堂内は、その人物が歩き出した途端に先程までの静けさが嘘のようにざわめき、無遠慮に視線を集めた。

「?」

ーーーー そういえば、さっきからなんか騒がしいような……?

辺りが気になり、自分たちの事で周囲の変化に気付けなかったつくし達は周りに視線を泳がせた。


ポン。


「……っひゃぁ!?」

急に肩に手を置かれ、一気に飛び上がりそうになったつくしに声が掛かる。

「oh I've missed you soo much!」



すいません。。。いつも携帯からUPしてるのですが、なぜか容量いっぱいになってこれ以上打てなかった。。。なので今回短めです。くすん。(T_T)

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